「メンズ向け・レディース向けという分け方が、もう自分には合わない気がする」
「香水を選ぶとき、性別じゃなくて自分の気分や価値観で選びたい」
そう感じている方が、着実に増えています。
近年のフレグランス業界では、ユニセックスフレグランスの人気が急速に高まっています。
背景にあるのは、ジェンダー観の多様化だけではありません。
「香りで自分らしさを表現する」
「自然素材へのこだわり」
「身体と心への意識」
——いわゆるウェルネス志向の広がりが、香水の選び方そのものを変えつつあります。
この記事では、ユニセックスフレグランスが注目される理由と、
自然派・ウェルネス志向の方に特におすすめのブランドと香りを7つご紹介します。
なぜ今、ユニセックスフレグランスなのか
かつて香水の世界には明確な「性別の壁」がありました。
フローラルは女性のもの
ウッディやスパイシーは男性のもの
——という暗黙のコードが長らく存在していたのです。
それが崩れたのは偶然ではありません。
ひとつには、Z世代を中心にジェンダーレスな消費意識が定着したこと。
自分らしさを「性別」というカテゴリーで規定することへの違和感が、香水選びにも反映されるようになりました。
もうひとつは、ニッチフレグランスの台頭です。
バイレード
イソップ
ル ラボ
SHIRO
といったブランドは最初からユニセックスを前提として設計されており、
「誰がつけても美しい香り」という新しい基準を示しました。
そして見逃せないのがウェルネス・サステナビリティとの接続です。
天然素材にこだわる
動物由来成分を使わない
環境への配慮を製品設計に組み込む
——そうした姿勢を持つブランドの多くが、同時にユニセックスという立場をとっています。
「何をまとうか」ではなく「なぜその香りを選ぶか」という問いに答えるとき、
性別という軸よりも価値観や感覚という軸の方がずっとリアルなのかもしれません。
ユニセックス × 自然派フレグランス おすすめ7選
1|SHIRO(シロ)「サボン」
日本発、北海道の自然に根ざしたナチュラルフレグランス
SHIROは、北海道・砂川市発のライフスタイルブランドです。
「自分たちが毎日使いたいものをつくること」を理念に掲げ、
木頭柚子(ゆず)やエゾヨモギなどの国産植物の蒸留水を水の代わりに使用するという、
フレグランス業界でも珍しいアプローチを取っています。
代表作「サボン」は、石鹸をテーマにしたフレッシュでパウダリーな香り。
つけたての爽やかなトップから、
ほんのり甘くあたたかみのある石鹸の香りへと変化し、
清潔感と優しさを同時に演出します。
年齢・性別を問わず使いやすく、日常づかいに最適。
白を基調としたシンプルなボトルデザインも、ライフスタイルとしての香りを意識した方に共感を呼ぶポイントです。
こんな方に: 日本の自然素材にこだわりたい方、香水初挑戦の方、毎日さりげなく香りたい方
価格帯: 40mL 4,180円〜
2|Aesop(イソップ)「エレミア オードパルファン」
ヴィーガン・動物実験不使用。
ファッションを超えた哲学のある香り
オーストラリア・メルボルン生まれのイソップは、
「ナチュラル=オーガニック」という単純なラベルとは一線を画しています。
創業当初から動物由来成分を一切使用せず、動物実験を行わないヴィーガンコスメとして一貫しており、
植物成分と科学成分を安全性優先でハイブリッドさせる独自の哲学を持っています。
フレグランスも全品ユニセックス設計。
「エレミア オードパルファン」は、
雨に濡れた森林の中を歩いているような爽やかで深呼吸したくなる香り。
清潔感のあるイリスに、苦みのある柚子がアクセントを加え、静けさとウェルネスを感じさせます。
無駄を削ぎ落としたボトルデザインは、置くだけでインテリアになる美しさです。
こんな方に: 動物倫理・サステナビリティを意識している方、主張しすぎない香りを求める方
価格帯: 30mL 13,970円〜
3|ジョー マローン ロンドン「ウッド セージ & シー ソルト コロン」
性別を超えた「風景の香り」。
ユニセックスの代名詞的一本
ジョーマローンはブランド全体がユニセックス設計ですが、
なかでも**「ウッド セージ & シー ソルト」は男女問わず最も高い支持を集めるフレグランス**のひとつです。
アットコスメ ベストコスメアワード(メンズ部門)でも入賞しており、女性にも男性にも同等に愛される稀有な香りです。
英国の海岸線に広がるミネラルの空気感、荒々しくも爽やかなウッドとセージ
——まるで風景をそのままボトルに閉じ込めたような自然由来の構成が、ジェンダーを超えて人々を惹きつけます。
コンバイニング(香りの重ね付け)でのカスタマイズも可能で、自分だけの香りを育てていく楽しさはウェルネス的な視点とも共鳴します。
こんな方に: 自然の中にいるような香りを求める方、カップルや友人とシェアしたい方
価格帯: 30mL 11,880円〜
4|ル ラボ(Le Labo)「サンタル 33」
ローカルで調合する哲学。ニッチフレグランスのサステナブル先駆者
ニューヨーク発のル ラボは、
**各都市の直営店でその場で調合する「フレッシュブレンディング」**
というアプローチで知られるニッチフレグランスブランドです。
大量生産・大量流通に反旗を翻す姿勢は、サステナビリティ意識と深く通じています。
「サンタル 33」は、スモーキーでウッディ、クリーミーな余韻を持つシグネチャーフレグランス。
ジェンダーに縛られない深みのある香りで、特に「甘すぎない大人の香りを探している」という方に刺さります。
ミニマルなボトルに「シティ」「バッチ」「日付」が印字され、その一本の物語を感じられる設計も独自の美学です。
こんな方に: ニッチフレグランスを探している方、香りにストーリーと哲学を求める方
価格帯: 15mL 5,390円〜
5|エルメス「庭」シリーズ「ナイルの庭」
大自然から生まれた、万人受けするシトラスグリーン
エルメスの「庭」シリーズは、
調香師ジャン=クロード・エレナの手によって生まれた、旅先の風景を香りに変えたユニセックスコレクションです。
「ナイルの庭」は、
マンゴーのフルーティな甘さ
柑橘のフレッシュさ
ロータスのみずみずしさが重なる透き通ったシトラスグリーン。
香水の中でも最もユニセックス性が高いといわれるシトラス系の特性を活かしながら、エルメスらしい上品な仕上がりが光ります。
人工的な重さがなく、自然の中を歩くような軽やかさは、ウェルネス視点でも選ばれやすい一本。
香水が初めての方にも安心しておすすめできます。
こんな方に: 香りが苦手だった方への入門に、オフィスやカジュアルな場で使いたい方
価格帯: 100mL 15,950円〜
6|バイレード(BYREDO)「ブランシュ」
ミニマルで哲学的。感覚と記憶を呼び起こすスウェーデンの美学
ストックホルム生まれのバイレードは、
「本当に上質なものだけを身につける」という思想のもと生まれたブランド。
全品ユニセックスという姿勢は創業当初から一貫しており、
**性別よりも「その香りをまとった自分がどう感じるか」**
を重視する哲学が反映されています。
「ブランシュ」は、洗いたてのリネンや石けんを思わせるホワイトフローラルの香り。
純粋な白さを表現した名前の通り、まっさらで清潔な印象をまとわせてくれます。
香水をまとっている感が出すぎないナチュラルな香り立ちは、
「香りを主張したくないけれど、質のいい香りをまとっていたい」
という現代的なニーズにぴったりです。
こんな方に: インテリアや暮らしへのこだわりが強い方、北欧的な価値観が好きな方
価格帯: 50mL 23,100円〜
7|メゾン マルジェラ「レプリカ」シリーズ「レイジー サンデー モーニング」
日常の記憶と感覚を香りで再現する、ジェンダーフリーな世界観
メゾン マルジェラの「レプリカ」シリーズは、特定の場所や瞬間の記憶を香りで再現するユニセックスコレクション。
レシピカードのようなボトルのデザインが象徴する通り、
**「香り=記憶の再現」**という視点が独創的です。
「レイジー サンデー モーニング」は、日曜の朝ベッドの中でまどろんでいるような、ムスクと白い花が溶け合う柔らかな香り。
ウェルネス的な観点で語られる「意識的な休息」「ゆっくり過ごす時間」の価値と共鳴する一本です。
性別に関係なく、「今日はこの香りの気分」という感覚で選べる懐の広さが魅力。
こんな方に: ウェルネス・マインドフルネスに関心がある方、休日のリラックスタイムに使いたい方
価格帯: 30mL 6,930円〜
自然派・ウェルネス志向の方がフレグランスを選ぶ際のポイント
素材への問いかけ
「天然香料100%」
「植物由来成分」
「ヴィーガン認証」
——これらはフレグランス選びにおいて意識したいポイントです。
ただし、「ナチュラル」を謳う香水でも合成香料が使われているケースは多く、
逆に安全性と香りの安定性のために合成香料を適切に使うブランドもあります。
「天然=安全・良質」という単純な等式ではなく、ブランドの姿勢と透明性を確認することが大切です。
動物由来・動物実験の有無
イソップのようにヴィーガンかつ動物実験フリーのブランドは、動物倫理を大切にする方の基準になります。
選ぶブランドの姿勢を知ることは、その香りをまとう意味を深めることにもなります。
「量より質」の感覚
ウェルネス志向のフレグランス選びは、
「たくさん持つより、本当に好きな一本を大切に使う」
という発想と相性がいいです。
高品質なフレグランスを少量ずつ丁寧に使う
——それ自体がひとつの豊かさの形です。
まとめ
ユニセックスフレグランスは「男でも女でも使える香水」という表面的な定義を超えて、香りに対する自由な姿勢と、暮らしへの意識の現れになりつつあります。
- 性別ではなく感覚と価値観で香りを選ぶ
- 素材・製法・ブランドの姿勢に納得感を持って選ぶ
- 香りが心身に与える影響をウェルネスとして意識する
これらは矛盾しません。
むしろ、すべてが繋がっています。
今日、あなたがまとう香りは「あなたがどう生きたいか」を少しだけ語ってくれる存在かもしれません。
ぜひ、性別という枠の外で、自分の感覚に正直な一本を探してみてください。

